名古屋市役所職員採用試験の論文の書き方(対策方法)について解説します。
論文対策を始めたものの、きちんと書けたはずなのに評価がまったく上がらない・・・なんで?と思っている人は多いのではないでしょうか。
それもそのはず!
論文には書き始めるまでの事前準備や評価を上げるための工夫が必要で、ただ必死になって文字を書いただけでは合格点をもらえる答案は作れないのです。
そこで本記事では、大きく以下の3点について解説します。
- 論文を書く前に必要な「基礎知識」
- 評価を上げる「論文の書き方」の手順
- 過去の出題テーマ
この記事を参考にして、論文で落ちないように準備をはじめましょう!
その他試験の傾向等はコチラの記事で解説しています。
【傾向】名古屋市役所職員採用試験 論文の基礎知識
論文試験とは、課題に対して文章を書かせることで、受験者の考え方や熱意といった人間性を総合的に判断しようとする記述式の試験です。
ただ単に文章を書くのではなく、 課題を正しく読み取り、自分の経験や体験を盛り込みつつ説明できるかなど、知識の総合的な応用力が問われます。
名古屋市役所 論文の試験時間
論文の試験時間は60分です。
60分!?短すぎて時間が足りるか心配だな…。
論文が苦手な人ほど「時間が全然足りない・・・」と悩んでいます。なので、時間配分に注意しながら書きましょう。
オススメの時間配分は以下のとおり。
- 課題の把握、文章構成:5分
- 執筆:50分
- 推敲(見直し):5分
このくらいの配分で書けるといいですね。何度か書いてみて自分なりの感覚を身につけてください。
名古屋市役所 論文の文字数
論文の文字数は決まっていません。そのため、何文字くらい書けばいいのか悩んでいる受験者は多いです。
試験時間から考えると700〜800字を目安に書くといいでしょう。
文字数が少ない(500字以下)と減点、もしくは採点されない可能性もあるため気をつけてください。
練習の段階から時間を計り、しっかり文字数を埋められるように準備してください。
名古屋市役所 論文の配点比率
試験 | 行政A・学校事務 |
---|---|
論文試験 | 600 |
教養試験 | 600 |
面接試験 | 1800 |
体力検査 | – |
なお、最終合格者の決定方法は二次試験の結果で判定されるため、筆記試験で高得点を取っても意味がないです。バランスよく対策しましょう。
論文は1人では採点ができないので、第三者(学校の先生や予備校講師など)に見せて添削してもらうことが大切です。
ちなみにオススメの添削サービスは「ココナラ」です。詳しく解説しているので、添削者を探している人は確認してみてください。
以上が、名古屋市役所の論文の傾向です。
【対策方法】名古屋市役所職員採用試験 論文の書き方を解説!
ここでは、論文の対策方法を5つのステップで解説していきます。
①テーマをしっかり把握する
まず、課題を正確に把握することが重要です。
なぜなら、課題からズレた内容を書いてしまえば、どれだけ文章力があっても評価されないからです。
論文を書くときは何を書かせたいのか(求めているのか)を把握したうえで書き始めましょう。
課題のとらえかたを間違えてしまうと内容そのものが変わってしまうので注意が必要です!
②文章構成を知る
次に、どんな順番で書けばいいのか「文章構成」を考えましょう。
なぜなら、どのような順番で書いていくのかを検討しないと、テーマに矛盾があったり、話がとびとびになったりして、評価をもらえる合格答案を書くことができないからです。
オススメの文章構成は「三段型」
最初に自分の考え(結論)を書きます。
結論に至るまでの社会背景や問題を引きだす。
問題提起についてのより詳しい説明や自分の体験を盛り込んで肉付けしていく。
これはあくまでも一例なので、馴染みのある起承転結で書いても大丈夫です。
重要なことは、自分の考えがきちんと伝わるように書くこと。
文章構成をあらかじめ決めておけば、スムーズに書き始めることができる点にくわえ、論理的な文章になるため採点者も読みやすい=評価は上がるという算段です。
評価の悪い論文は、始まりから終わりまで一貫性のない文章が多いです。家と同じで骨組みがきちんとしておく必要がありますよ。
③実際に書いてみる
文章構成が決まったら、その型どおりに書いていきましょう。知識があっても、それを文章にすることは難しいからです。
なお、実際に書くときは時間を計りながら、時間配分を意識することがポイントです。
④推敲(見直す)
最後に文章を書き終えたら、必ずもう一度読み直してください。
その際、見るべき部分は以下のとおり。
- 誤字・脱字
- 送り仮名の誤り
- 文字数は8割以上書けているか
- 段落はしっかり分けられているか
- 結論(言いたいこと)と根拠、まとめは書かれているか
試験時間は60分しかないので、すべてを見直すことは難しいかもしれませんが、少なくとも誤字脱字や文字数だけでもチェックするようにしたいです。
⑤添削を受ける
ここまで解説したとおり、論文では課題の把握や文章構成が評価を上げるために必要です。
しかし、これらの観点は素人がどれだけ頑張っても理解することはできません。
そこで重要になるのが、第三者に見てもらい客観的な評価を受けること。
しっかりした人に添削をしてもらえば自分の弱点や伸ばすべきポイントも簡単に把握できるため効率よく論文対策を進めていくことができます。
なので、必ず書いた答案は評価をもらえるように準備していってくださいね。
添削が重要なのはわかるけど、だれも見てくれる人がいない…。予備校は高いし…。何か方法はない?
僕自身、周りに頼れる人がいなかったので添削者を探すのに苦労した経験があります。
そこで頼ったのが「ココナラ」というサービス。最近はTVCMもたくさん流れているので知っている人もいるのでは?
実際に「ココナラ」で検索すると、元人事や予備校講師が普通に添削指導をリーズナブルな価格で対応してくれるのでオススメです。
論文の添削サービスを探している方はこちらの記事で解説しているので確認してみてください。
以上が、名古屋市役所の論文試験の対策方法です。
名古屋市役所職員採用試験 論文の過去問テーマ
ここでは、名古屋市職員採用試験で出題された論文の課題を紹介します。
内容の確認をしたり、傾向をつかんだりしてみましょう!
2018年(平成30年度)
あなたがこれまでに所属した部活・サークル・ゼミ・職場などの集団・組織活動において、メンバー間の意見がまとまらないなど、集団・組織での活動がうまくいかなかった事例を一つあげてください。また、あなたがその状況を解決するために、努力や工夫した事柄について具体的に述べるとともに、それらを今後市職員としてどのように活かしていくか、述べてください。
2019年(令和元年度)
本市が実施した「都市ブランド・イメージ調査」によると、名古屋市が調査対象8都市の中で最も魅力がないまちという結果になりました。そこで、名古屋の魅力を向上、発信していくために、どのような取組みを行うべきか、あなたの考えを述べなさい。
2020年(令和2年度)
本市は、2019年10月に公表した名古屋市総合計画2023において、本市が実現をめざす将来のまちの姿を、5つの都市像として描いています。この中の1つに、「安心して子育てができ、子どもや若者が豊かに育つまち」があります。少子化が急速に進行する中で、次代を担う子どもたちの育成は大きな課題となっていますが、この都市像を実現するために、市としてどのような施策に取り組むべきか、あなたの考えを述べなさい。
論文の過去の出題(第1類・免許資格職採用試験
2021年(令和3年度)
市民の日常生活や企業の経済活動は、環境にさまざまな影響を与えることから、次世代にわたって本市が発展し続けていくためには、環境に配慮したまちづくりの推進が必要となります。そこで、本市が具体的にどのような環境施策に取り組むべきか、あなたの考えを述べなさい。
論文の過去の出題(第1類・免許資格職採用試験
2022年(令和4年度)
名古屋市の令和3年10月1日現在の住民基本台帳上の外国人人口は79,758人であり、多くの外国人が名古屋市で暮らしています。そこで、外国人もより住みやすいまちにするために本市はどのような施策を行うべきか、あなたの思う「外国人も住みやすいまち」について述べたうえで、その実現にむけた現状の課題と方策について、あなたの考えを具体的に述べなさい。
論文の過去の出題(第1類・免許資格職採用試験
2023年(令和5年度)
本市は230万人以上の人口を有する都市であり、年齢や性別、国籍などが異なる様々な市民が日々生活しています。多様性を重視し、誰もが一人ひとりの個性や多様な価値観・生き方を認め合い、安心して生活できる環境を実現するために、本市がどのような施策に取り組むべきか。施策の対象者を具体的に示したうえで、あなたの考えを述べてください。
論文の過去の出題(第1類・免許資格職採用試験
名古屋市役所職員採用試験 論文の模範解答はない!
注意点としては、論文の過去問には解答・解説がないこと。
そのため、過去問で傾向を把握したあとは早い段階で添削を受けることが重要!
- テーマの把握はできているか
- 文章表現や構成は大丈夫か
- 文法、語句は間違いないか
このような論文の評価に関わる項目は過去問や参考書を読むだけではわかりません。
あらかじめ自分の文章力を知っておけば、点数を上げるためには何をすればいいのか判断しやすいため対策にメリハリをつけることができますよ。
名古屋市役所職員採用試験 論文対策はいつからやるべきか?
結論をいえば、人によります。
「何を当たり前のことを言っているんだ!」と思うかもしれませんが、事実なので…。
というのも、あなたが文章を書くのが得意と思いこんでいるなら本番1カ月前でもよいかもしれませんし、まったく苦手ならもっと早くやるべきだからです。
まずは過去の出題テーマを見て、どんな内容なのか確認してみてください。それができたら、文字数や試験時間、配点比率を把握して対策をはじめましょう!
合格答案を作成するには、次の手順を踏むことが大切です。
とくに重要なのが「5添削を受ける」こと。どれだけ自分が書けていると思っても、採点者が納得する内容を書かないと評価をもらうことはできません。
早い段階で論文を書いてみて、自分の現状を理解してからから対策を始めることをオススメします。